スプレッドシートで
備品・資産管理を作る5ステップ

PCやモニターなどの備品の所在と貸出・返却を把握する資産管理を、Googleスプレッドシートで始める手順を、中小企業向けに5ステップで整理します。

|著者: (ラスタージ代表)|対象: 備品・資産管理 / スプレッドシート / 低コスト

Table of Contents

備品管理は「誰が何を持っているか」を分かるようにすることから

PCやモニター、スマートフォン、貸出用の機器などが担当者の手元に散らばると、「あのPCは今誰が使っているのか」「返却されていない」といった確認に時間を取られます。1備品を1行で記録する台帳と、貸出・返却の履歴を分けて残すだけで、所在の確認はぐっと楽になります。

ラスタージ(Lustage)は低コストの業務システム開発とDX化支援を行っており、備品・資産管理の構築もご相談いただけます。ここでは、自分たちで作る場合の5ステップを紹介します。

ステップ1:資産台帳の項目を決める

資産番号、品名、種別、メーカー・型番、シリアル番号、取得日、取得価額、保管場所、現在の使用者、ステータスを基本の項目とします。最初は10項目前後に絞り、入力が続く状態を優先します。

資産番号は「PC-001」のように種別の略称と連番で付け、現物にもラベルを貼ります。台帳と現物の番号がそろっていれば、棚卸しで照合しやすくなります。

  • 資産番号、品名、種別、メーカー・型番、シリアル番号
  • 取得日、取得価額、保管場所
  • 現在の使用者、ステータス(利用中・貸出中・保管中・廃棄済み)

ステップ2:入力規則と貸出履歴シートを作る

種別とステータスはプルダウンにし、日付列は日付のみ入力できる入力規則にします。表記ゆれがなくなり、絞り込みや集計が正確になります。

貸出・返却は台帳に上書きせず、別シート「貸出履歴」に1貸出1行(資産番号・借りた人のメール・貸出日・返却予定日・返却日)で残します。Googleフォームから入力する形にすると、台帳を直接触らずに記録できます。

ステップ3:返却期限をGASで通知する

毎朝GASを実行し、返却予定日を過ぎても返却日が空の貸出を、借りた人へメールで知らせます。時間主導型トリガーを設定すれば、人が確認しなくても動きます。

GASはGoogleアカウントで動くため、サーバー代などの月額運用費がかかりません。一方で、メール送信数にはGoogleの上限があるため、借りた人ごとに1通へまとめて送る作りにします。

function notifyOverdueLoans() {
  const sheet = SpreadsheetApp.getActive().getSheetByName('貸出履歴');
  const rows = sheet.getDataRange().getValues().slice(1);
  const today = new Date(); today.setHours(0, 0, 0, 0);
  // A=資産番号 B=品名 C=借りた人のメール D=貸出日 E=返却予定日 F=返却日
  const byUser = {};
  rows.forEach(r => {
    if (r[5] || !(r[4] instanceof Date) || r[4] >= today) return;
    const days = Math.round((today - r[4]) / 86400000);
    (byUser[r[2]] = byUser[r[2]] || []).push(`${r[0]} ${r[1]}(返却予定日から${days}日経過)`);
  });
  Object.keys(byUser).forEach(mail => {
    MailApp.sendEmail(mail, '【備品管理】返却がお済みでない備品があります', byUser[mail].join('\n'));
  });
}

ステップ4:種別・保管場所別に集計する

利用中・貸出中・保管中の点数を、種別別と保管場所別にCOUNTIFSで集計すると、備品の過不足や買い足しの判断に使えます。集計は別シートに作り、台帳を直接触らないようにします。

// 利用中のPCの台数(種別=C列、ステータス=J列)
=COUNTIFS(資産台帳!C:C, "PC", 資産台帳!J:J, "利用中")
// 取得価額の合計(取得価額=G列)
=SUMIFS(資産台帳!G:G, 資産台帳!C:C, "PC", 資産台帳!J:J, "<>廃棄済み")

ステップ5:棚卸しと権限のルールを決める

半年から1年に一度、台帳と現物を照合する棚卸しの日を決めます。台帳を印刷または共有し、現物の資産番号を確認して、使用者や保管場所のずれを直します。見つからない備品はステータスを「所在不明」にして、理由を備考に残します。

台帳を編集できる人は管理担当者に絞り、一般の社員は貸出フォームだけを使う形にすると、誤った書き換えを防げます。固定資産の減価償却や税務上の扱いは、顧問の税理士に確認してください。備品が増えて拠点が複数に分かれたり、バーコード読み取りを使いたくなったりした場合は、専用サービスや個別開発へ移行する時期です。ここまで固めた項目が、そのまま要件になります。

まとめ

1備品1行の台帳、貸出履歴の分離、返却期限の通知、種別別の集計、棚卸しと権限のルールの順に進めれば、無理なく備品・資産管理を始められます。バーコードや多拠点の管理が必要な場合は、ラスタージにご相談ください。

よくある質問

備品が数百点程度までで、「誰が何を持っているか」と「返却の遅れ」を把握するのが主な目的なら、スプレッドシートで運用できます。バーコード読み取りや多拠点の在庫連動が必要な場合は、専用サービスや個別開発も検討してください。

「PC-001」のように種別の略称と連番を組み合わせ、現物にラベルシールで貼ります。台帳の番号と現物が一致していれば、棚卸しで照合しやすくなります。一度付けた番号は使い回さないのが基本です。

資産台帳とは別に「貸出履歴」シートを作り、借りた人・貸出日・返却予定日・返却日を1貸出1行で記録します。Googleフォームから入力する形にすると、シートを直接触らずに記録できます。

台帳に取得日と取得価額を残すことはできますが、減価償却の計算や税務上の扱いは専門的な判断が必要です。顧問の税理士に確認し、会計ソフトと役割を分けて運用してください。

はい。ラスタージ(Lustage)では、現在の備品の管理方法と貸出の流れを確認したうえで、スプレッドシートとGASによる低コストの資産管理を構築します。向かない規模の場合は別の構成を正直にご提案します。

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