スプレッドシートで
案件管理を作る5ステップ

Excelや紙で行っている案件・進捗管理を、Googleスプレッドシートにまとめる手順を、中小企業向けに5ステップで整理します。

|著者: (ラスタージ代表)|対象: 案件管理 / スプレッドシート / 低コスト

Table of Contents

案件管理は「1案件1行」の台帳から作る

案件の状況を担当者それぞれのメモやメールに残していると、誰がどこまで進めたのかが分からなくなり、期限の見落としも起きます。1案件を1行で記録する台帳を1つ作り、全員がそこを見る形にすると、状況の共有が楽になります。

ラスタージ(Lustage)は低コストの業務システム開発を行っており、スプレッドシートとGASによる案件管理の構築もご相談いただけます。ここでは、自分たちで作る場合の5ステップを紹介します。

ステップ1:管理する項目を最小限に決める

最初に項目を絞ります。多すぎると入力が負担になり、更新されない台帳になります。次の項目から始め、必要になったら足します。

「あとで集計に使うか」「誰かが判断に使うか」を基準に、使わない項目は入れません。

  • 案件ID、案件名、顧客名
  • 担当者、ステータス
  • 金額(見込み・確定)
  • 期限、最終更新日、メモ

ステップ2:ステータスと入力規則を設計する

ステータスは「見込み・提案中・受注・進行中・完了・失注」のように、現場で実際に使う4〜6個に絞ります。担当者とステータスはプルダウン(データの入力規則)にして、表記ゆれを防ぎます。

期限が過ぎた案件は条件付き書式で赤くすると、開いた瞬間に気づけます。

ステップ3:担当者別・ステータス別の一覧を作る

台帳とは別のシートに、FILTER関数で担当者ごとの案件を抜き出します。台帳を直接絞り込むと、他の人の表示まで変わってしまうためです。

ステータス別の件数と金額は、COUNTIFSとSUMIFSで集計します。

// 台帳シート: A=案件ID, B=案件名, C=顧客名, D=担当者, E=ステータス, F=金額, G=期限
// 担当者別の進行中案件(一覧シートのA2に入力)
=FILTER(台帳!A2:G, 台帳!D2:D="田中", 台帳!E2:E="進行中")
// ステータス別の件数と金額
=COUNTIFS(台帳!E:E, "受注")
=SUMIFS(台帳!F:F, 台帳!E:E, "受注")

ステップ4:権限と更新履歴のルールを決める

全員が自由に編集できる状態だと、誤って行を消すおそれがあります。ステータスや金額の列は担当者のみ、ステータスの選択肢の定義は管理者のみ、というように保護範囲を分けます。

最終更新日は、GASのonEditトリガーで自動記録すると手入力が要りません。変更の履歴はスプレッドシートの版の履歴でも確認できます。

ステップ5:期限の通知をGASで自動化する

毎朝GASを実行し、期限が3日以内の案件や期限を超えた案件を、担当者別にメールで知らせます。トリガー(時間主導型)を設定すれば、人が確認しなくても動きます。

GASはGoogleアカウントで動くため、サーバー代などの月額運用費がかかりません。一方で、1回の実行時間やメール送信数に上限があるため、案件数や通知先が多い場合は事前に確認します。

function notifyDueProjects() {
  const sheet = SpreadsheetApp.getActive().getSheetByName('台帳');
  const rows = sheet.getDataRange().getValues().slice(1);
  const limit = new Date();
  limit.setDate(limit.getDate() + 3);
  const due = rows.filter(r => r[4] === '進行中' && r[6] instanceof Date && r[6] <= limit);
  if (due.length === 0) return;
  const fmt = d => Utilities.formatDate(d, 'Asia/Tokyo', 'yyyy/MM/dd');
  const body = due.map(r => `${r[1]}(${r[3]})期限: ${fmt(r[6])}`).join('\n');
  MailApp.sendEmail('info@example.com', '【案件】期限が近い案件', body);
}

まとめ

1案件1行の台帳、ステータスの設計、担当者別の一覧、権限と更新日の記録、期限の通知の順に進めれば、無理なく案件管理を始められます。顧客管理や見積・請求との連携など要件が大きい場合や、既存のExcelを活かして移行したい場合は、ラスタージにご相談ください。

よくある質問

案件数が数十〜数百件、関わる人が数名〜十数名程度なら運用できます。顧客への自動返信や請求との厳密な連携、数千件を超える大量データが必要な場合は、専用ツールも比較してください。

4〜6個が目安です。「見込み・提案中・受注・進行中・完了・失注」のように、現場で実際に使う区切りだけにします。細かすぎると更新されなくなります。

最終更新日を自動で記録し、一定期間更新のない案件を色付けするか、GASで担当者へ通知します。入力項目を絞り、プルダウンで選ぶだけにすることも更新率を上げます。

GAS(Google Apps Script)を毎朝実行し、期限が3日以内または超過している案件をメールやチャットで通知できます。サーバー代などの月額運用費は0円で組めます。

はい。ラスタージ(Lustage)では、現在の案件の流れを確認したうえで、スプレッドシートとGASによる低コストの案件管理を設計・開発します。向かない規模の場合は別の構成を正直にご提案します。

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